多肉植物を冬越しさせるため、ビニールハウスに内張ビニールを施し、寒さ対策を行ってきました。過去の記事で紹介したように、内張ビニールの効果で外気温よりも最低気温を約5℃上げることができることが確認できています。しかし、ビニールハウスを密閉した状態では、高温になりすぎるという新たな問題が発生していました。

冬でもハウス内が高温になる問題

冬場でも日が当たるとハウス内の温度は急上昇し、場合によっては45℃近くになることもあります。このような高温状態では、多肉植物にとってダメージが大きく、葉焼けや蒸れによる腐敗の原因にもなります。

冬でもかなりの高温になります

理想的には、毎朝ハウスを開けて換気し、夕方には閉めるという管理ができればよいのですが、仕事や外出などで対応できない日も多く、手動での管理には限界がありました。

そこで、今回自動巻き上げ機を導入することにしました。

自動巻き上げ機の導入

これまでは手動の巻き上げ機を使用していましたが、より効率的な管理を目指し、温度に応じて自動で換気ができるシステムを導入することにしました。選んだのは中国製の安価な自動巻き上げ機です。

サイドの巻き上げの場合必要なものは制御盤、モーター、リフターです。

制御盤に雨センサーと温度感知センサーは同封されていました。

1機用と2機用の制御盤が異なりますので、2機必要な方は制御盤選びにもご注意下さい。

モーターはサイドの巻き上げを行う動力部分で、リフターはモーターがガイド用のパイプを沿って進むように保持するためのものです。

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設置と設定の難しさ

購入した機器には日本語の説明書が付属していたものの、翻訳が不十分で非常にわかりづらいものでした。そこで、試行錯誤しながら自分で配線を行い、なんとか設置を完了させました。

モーターのコードは2mもないくらいでかなり短く制御盤から巻き上げ位置まで全く長さが足りませんでした。

延長する場合はCV線(https://amzn.to/4kgY3fS)かVCT線(https://amzn.to/4kdm7Ao)あたりで延長する必要があります。

コードを向いて繋ぎ合わせ絶縁ビニールテープで巻いておきましょう。

中の銅線を切らないように気をつけて

基本的な使い方は、巻き上げを開始する温度と、閉める温度を設定し、巻き上げ量を入力するというものです。

本体のインターフェースは単純で分かりやすい

自動巻き上げ機の活用方法

この自動巻き上げ機は、基本的な温度管理以外にもさまざまな機能が搭載されています。例えば、

  • 除湿のための短時間開閉
  • 雨センサーによる自動巻き下ろし

といった機能もあり、さらに便利に活用できそうです。今回は基本的な温度管理を目的として導入しましたが、今後はこれらの機能も試していく予定です。

省力化の重要性

30℃で巻き上げする設定

ビニールハウスでの栽培は、細かい管理をすることで植物の健康状態を維持できますが、手作業ではどうしても限界があります。特に温度管理のように毎日必要な作業は、自動化することで負担を大幅に軽減できます。

今後も、こうした便利な機器を活用しながら、より効率的なアロエなど多肉植物の栽培環境を整えていきたいと思います。