【品種名】
Aloe myriacantha アロエ ミリアカンサ
【本種について】
1.生態
myriacanthaは茎がなく、塊茎のような基部から肉質の根を持ち、通常単独で生育します。
南アフリカからウガンダやケニアまで広範囲にわたって分布しており、特に岩の多い斜面の山地草原を好みます。標高は南部の海抜近くから北部の2,630mにまで達します。
2.葉の特徴
葉はロゼット状に広がり、直立し、線形であり、色は鈍い緑色です。基部近くには白い斑点が少し見られ、下側の表面には斑点が多く、時折棘状の突起が見られます。葉の縁には小さな白い歯があり、1〜2mm間隔で先端に向かうほど間隔が広がります。
3.花の特徴
花序は単純で直立し、花茎には不妊の薄い苞があります。総状花序は密に花をつけ、頭状です。花の苞は卵形で先が尖り、白っぽい色をしています。花柄は長く、花被片は鈍い白色から淡いピンク色で、円筒形三角形です。雄しべと雌しべはほとんど外に突き出ません。
【育て方】
用土は水はけの良いものが適しています。水やりは乾燥気味に管理し、土が完全に乾いたらたっぷりと与えます。耐寒性はあり、寒冷地でも育てられますが、霜にあたらないよう注意が必要です。日当たりの良い場所を好みますが、直射日光が強すぎる場合は半日陰が適しています。
【その他】
myriacanthaは、南アフリカのケープ州東部を中心に広く分布しており、James Bowieによって19世紀初頭に収集され、Kew植物園に送られました。
初記載はHaworthによって1827年に行われ、Bowiea属として記載されました。
花の色は地域によって様々で、緑がかった白色から灰色がかった薄紫色やピンク色まであります。
この種は、草のような葉と目立たない花色のため発見されにくく、そのためか分布記録が散在しています。