品種名
Aloe austroarabica アロエ アウストロアラビカ
本種について
Aloe austroarabicaは、サウジアラビアのAsir Province、Abhaの南約17kmに位置する地域に自生しています。また、北イエメンおよびサウジアラビア南部でも広く見られます。
この種は標高約1100mの乾燥した岩場に生息しており、さらに調査が進めば500-1500mの標高帯でも発見される可能性があるようです。
通常は単独で生育しますが、稀に2、3のロゼットに分かれることがあります。
葉は20枚程度あり、広がるか上向きに伸び、槍形で先端が尖っています。長さは約40cm、幅は約5cm、厚みは約1cm程度です。色は緑色で、縁には白い三角形の鋸歯があり、これらの鋸歯は5mm以下、間隔は1cm程です。また、樹液はオレンジ色で、乾くと黄褐色になります。
花序は1本または2本同時に伸び、高さは約1.5m程度になります。3-6つの総状花序があり、花茎は乳頭状で、分岐は中央付近から始まり、苞は約15-20mmです。総状花序は円筒形で先細りし、密に花がつきます。花の苞は卵形で先端が尖り、軟毛が生えています。花被片は黄色で、広い緑色の縦縞があり、稀に濃いピンク色をしています。形状は舟形で、長さは約25mmです。雄蕊と雌蕊は花被片からわずかに突き出ています。
育て方
Aloe austroarabicaは乾燥地帯に自生するため、排水性の良い用土が適しています。水やりは控えめにし、土が完全に乾いてから行うのが良いでしょう。耐寒性は低いため、寒冷地では室内で育てることをお勧めします。
その他
Aloe austroarabicaは、以前はWood(1983)によって「Aloe sp. B」として記載されていた植物に現在の名前が付けられました。Aloe lavranosiiと非常に似ていますが、Aloe lavranosiiは通常、より頑丈な植物で、小さな群落を形成し、花被片は無毛から綿毛状まで様々です。もう一つの近縁種はAloe niebuhrianaで、Aloe austroarabicaの南部で交雑し、大きな群落を形成し、短い花序を持ち、茶色の縁の鋸歯と短い毛がある花被片が特徴です。